自分のからだを守るために

副作用といっても、いろいろあります。誰もが思い浮かべるのは薬ですね。
風邪薬の中には眠くなるものや痛み止めにも胃腸の具合が悪くなるものがあります。
こうした経験から、風邪薬を飲んだ後は車の運転は控えるようにいわれます。そして、痛み止めといっしょに胃腸薬が処方されることがよくあります。


ここで少し専門的な解説をすると、薬の場合、その薬の効果を「主作用」といい、それ以外の作用が「副作用」です。
いまの医療は、薬に限らず、主作用と副作用があることを認め、それに対してできるだけ対処しようとしています。
人によって、副作用が現れない場合もありますが、治療の際には副作用がきちんと説明されます。
そこで、大切なことは副作用などについて、しっかりわかるまで説明してもらいましょう。
手術を受ける場合、不安になるにはどんなことが起こるのかがわからないからです。
手術の内容を含め、副作用についても、わかるまで説明を受けることです。


副作用について、
1それは誰にも起こることなのか
2よく起こることなのか、その割合は
3ごくまれに起こることなのか、その割合は
こうした質問をしてみて、確認しておくことが重要と思います。


わたしの知り合いで、お父さんが結構大きな手術を受けることになり、その内容、手術後の経過、注意点、再発など、医師に徹底的に聞きました。
お父さんはもういいよ、という感じだったようですが、家族として安心で手術を見守ることができてよかったといわれました。
手術を受けるにしても、投薬を受けるにしても、その主体は患者にあります。
遠慮はいらないと思っています。自分のからだのことですから。


わたしの場合、がん治療による副作用がいくつかあります。
現在服用している抗がん剤は腎臓の機能をできるだけ損なわないものが使われていますが、食欲不振という副作用があり、なんとなく好き嫌いがはっきりしてきました。
子どものようだといわれています。食べられないわけではないのですが。

放射線治療の副作用は、頻尿と排尿痛。小用が近くなり、そのたびに少し痛みがあります。これはちょっと気になります。
腹膜透析をしているのですが、手術を受ける前は、ウォーキングもできたのですが、いまは少し長い距離を歩くと、鼠径部に痛みがあります。
椅子などに座ってしばらく休めば、痛みも治まるのですが、そんなわけでウォーキングはできません。


痛みは、本人しかわかりません。気のせいと思いたいのですが、痛みはなくなりません。
腎臓に負担のかからない痛み止めを処方してもらっています。
副作用かどうかわからない場合もあるでしょう。
何かいままでと変わったことがあると思ったら、すぐに医師にいいましょう。できる範囲で対処してくれます。
我慢する必要はありません。
おなかを切り開いたり、放射線を当てたり、体にいろいろ負担をかけたのですから、致し方ないといえば、そういうことですか。


体は命の器だとしみじみ感じています。
体の具合が悪くても、命には変わりはありません。
体は元に戻らないかもしれませんが、命は脈々と生きている、そんな感じがする毎日です。