歯、歯、歯、歯、歯

 歯を磨いている人は96%という数字に驚くのはわたしだけだろうか。みんな歯を磨いている。最近は、朝、昼、夜と3回も磨く人がふえている。先日も、列車の中で磨いている女性を見た。
 本当に熱心に磨いているのに、なぜ、むし歯はなくならないのか。なぜ相変わらず歯医者は混んでいるのか。
 そんな疑問が、いまつくっている本のスタートである。こんなに歯を磨いているのに、なぜむし歯はなくならないのか。
 磨き方が悪いのか。実は、むし歯をなくすためには、むし歯感染症の原因である細菌をやっつけなければならない。歯磨きやうがいでは、むし歯菌をやっつけることができないのである。
 歯と歯の間、歯と歯茎の間、こんな歯ブラシの届かないところに、むし歯菌は巣を作る。この巣を、むし歯菌ごと除去する方法が、PMTCという方法で、歯と歯、歯と歯茎の間を完璧に近く、清掃することができる。これは歯科衛生士の授業に入っているので、歯科衛生士ならできるはず。
 PMTCをしたあとで、マウスピースのようなトレーといわれるものに、薬を塗って、歯に装着する。すると、歯の表面にわずかに残っていた虫歯菌も歯周病菌も完璧にやっつけることができるのである。
 むし歯菌も歯周病菌も、歯の表面にいるのが問題なので、口の中の細菌をすべてやっつける必要はない。ここが大切なのだ。