腰痛は治るのか2

 友人のネット哲学者が一昨日、昨日と我が家を訪ねてくれた。会うと、いつも新鮮な驚きと新しい見方を教えていただき、たいへん楽しい。
 わたしの腰痛の話をしたときに、医学的には常識はずれかもしれませんが、と前置きして、空手家でプログラマーという人の話を紹介してくれた。
 彼は、高校生のときにぎっくり腰になり、そのときに先生から、ものを持って立ち上がるときは、膝を折ってしゃがんでから、立ち上がるように、指導された。腰痛の本にも、ものを持つときには、腰に負担をかけないように、荷物に近づき、しゃがんで持ち上げることと必ず書いてある。腰を伸ばしたままで、持ち上げようとしたら、腰にもろに負担がかかる。それを防ぐためである。
 こうした腰に負担をかけないことをきちんと守ってきたのに、ぎっくり腰は治ったのに、腰痛が慢性化して常に腰が痛い状態になってしまった。
 整形外科はもちろん、著明な整体師にも診てもらったが、当座はよくなるがまた痛くなるをくり返していた。
 あるとき、ひょっとすると、自分は腰をかばいすぎていたのかもしれないと思い、あらゆる腰をかばう動作をやめてしまった。これがすごい。
 重い荷物を持つときも、しゃがまないで腰を折って持ち上げるようにしたそうだ。
 当然、軽い痛みがあり、やめようかなと思ったこともあるようだが、そのうち、腰の痛みがなくなってきたという。
 ついには、ダンベルを持って、体を腰から折り曲げ、背筋、でん筋を鍛えた。すると、腰痛は完璧に治ったという。
 空手の有段者で、日ごろから体を鍛えていたから、できたのかもしれないが、体は使わなければ、ダメになる。甘やかしていては、決してよくならない。
 誰にでも勧められる方法ではないが、なるほどを思える。大事にするだけではよくならない。
 治るではなく、治すことも必要だ、と思い知らされた。ネット哲学者に感謝です。