おしっこの話

 先月は、わたしの編集した本が3冊も出版された。前回まで紹介していたのが、『100歳まで元気に生きる食べ方』だったが、ほかの2冊のうちの1冊がこれ。
 おしっこの話。人に限らないが、生きている限りおしっこやウンコなどの排泄物は欠かせない。出なかったら、それこそたいへん。死んでしまう。
 生きていくうえで大切な排泄行為を、恥じ入ったり、隠したりする。そこに問題が起こり、悩んでいる人が多い。
 他の動物なら当たり前のことなのに、人はなぜ排泄行為を隠すのか。人類学者に聞いてみたい。
 年をとってくると、排泄機能をコントロールしている筋肉、指令を出している脳、それぞれに障害が起こり、もらしてしまうことが多くなる。
 尿失禁という言葉は聞いたことがあると思うが、この反対の言葉が尿禁制。尿をはずして、国際禁制学会というのがある。排尿機能などを研究する国際学会だが、この学会がある症状に新しい病名がつけた。
 病名がついただけでなく、その症状の解決法も提示された。この本はその解決法を紹介した本である。
 年のせいと思っていたことが、病気であり、治療もあるというのだから、うれしい。
 おしっこをもらしてしまうと悩んでいる人にはぜひ勧めたい1冊。