よい子、悪い子、ふつうの子なんていうコントがありましたね

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 教育現場で、子どもたちを分析するときに使う尺度に、「活発な子」「おとなしい子」「むずかしい子」というのがあるそうだ。
「活発な子」はわかりますね。元気で、クラスでも人気者。リーダー的な存在。
「おとなしい子」目立たなくて、その他大勢を構成する子。
「むずかしい子」先生が気になるだけでなく、子どもたちの間でも、扱いが文字通りむずかしい子のこと。
 先生方が、いちばん気にかけ、つい目をやってしまうのが、「むずかしい子」である。
 アフリカの遊牧民の子どもたちを、この手法で分析すると、「むずかしい子」が多いという。 そのわけは、獣に襲われたり、急激な気候の変化にあったときに、親が真っ先に「むずかしい子」を抱き上げ、避難するからだ。
「活発な子」はほうっておいても自分で逃げ出すし、「おとなしい子」は親のひとことで動く。「逃げろ」と叫べばいい。
 ところが、「むずかしい子」は、親のいうことは聞かないし、自ら逃げることもしない。そこで、親は、「むずかしい子」を抱えて逃げ出す。
 そのことを知っているので、子どもほうで、「むずかしい子」になってしまう。助かろうと思って、「むずかしい子」になるのではないかという。
 常に命の危険にさらされているところでは、子どももふつうではないらしい。
 よい子、悪い子、ふつうの子というコントの中でも、面白かったのは悪い子で、ふつうの子の記憶はあまりない。もし、ここにむずかしい子という設定があったら、もっと面白かっただろう。