インスリンの謎を知りたい

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 100歳以上のお年寄りで糖尿病の人はいないと白澤先生はいう。
 糖尿病といえば、インスリンが出なくなったり、出ていてもあまり効かなかったりする病気である。インスリンというホルモンの代謝が悪い病気が糖尿病で、糖尿病を代謝内科で診るのは、そのためである。
 インスリンは糖尿病の指標だけはなく、長生きできるかどうかを調べる指標のひとつにもなっている。
 インスリンの濃度、インスリンの感受性、インスリンの受容体など、インスリンに関係する言葉が、抗加齢学会でも飛び交っていた。
 インスリンの濃度とは、文字通りインスリンの濃さのことで、インスリン濃度が薄くてもよく働いてくれれば、インスリンも少量ですむ。しかし、インスリンの濃度が高い上によく働かないという状態は、インスリンの効きが悪くなっている。効きが悪いので、濃度もどんどん濃くなっていく。
 その結果、膵臓疲労していく。膵臓疲労と老化の関係はわたしはよくわからないが、インスリンも濃度が老化のカギのひとつを握っているようだ。
 糖尿病だけでなく、インスリンは寿命もコントロールしている可能性があるのだ。
 インスリンを無駄に使ってはいけない。これが大切。