自宅で亡くなる道を探す

むし歯・歯周病 もう歯で悩まない (ホーム・メディカ・ビジュアルブック)

　あなたは最後の時をどこで迎えたいですか。
　本当は自宅で、家族に別れを告げ、死んでいきたいと思っている。しかし、それはできないだろうとも思っている。家族に負担をかけることになるからだ。
　いまから６０年ぐらい前まで、自宅で亡くなることが当たり前だった。家族も自宅でどのように死を迎えればいいのか、その方法を知っていた。
　穏やかであろうか、苦しみの果てであろうか、それを支える方法を知っていた。
　おそらくただいっしょにいるだけでいいのだと思う。
　そこに医療が介在すると、人工呼吸器であったり、心臓マッサージであったり、医師でなければできないことをはじめる。そして、最終的に死が訪れる。
　ただいっしょにいることができなくなる。
　手を握り、耳元で名前を呼び、死んでいく人を送る。これができないのは、悲しいことではないか。
　死を医師に渡すな。これをいいたい。