お年寄りにかかっている医療費

 厚生労働省が毎年国民がどのくらいの医療費を使っているかという統計を出している。この統計のなかで、ちょっと気になることがある。都道府県別に医療費が出ているのだが、70歳以上の高齢者を例にとると、一番高いのが福岡県で96万5千円、その次が北海道の95万5千円、その次が大阪で91万3千円。反対にいちばん少ないのが長野県で63万5千円。一番高いところと低いところをくらべると、30万円もの差がある。
 なぜだろうか。大阪に住んでいる人のほうが病気にかかりやすいのだろうか。それとも医療費のかかる病気になっているのだろうか。
 長野県では、保健婦が積極的に地域医療を構築していると聞く。健康相談をしたり、さらに健康指導もよく行っている。血圧を下げる食生活を指導したり、糖尿病にならないように運動を指導したりなど、こうした地道な努力が医療費の削減に寄与している。
 わたしたちの健康を守るのは、医師の力だけではできない。看護師、保健婦などの人たちの協力が必要だ。このような人たちにもっと働いてもらうには、給料を上げることだ。