今年の田植えがいよいよはじまる

 わたしたちの田んぼがもう最後と思われるくらい、田植えが早まっている。しかし、5月半ばに植えた苗はあまり伸びていない。ここ数日寒さがぶり返し、田んぼの代掻きもズボンの下にもも引きをはいてやったと師匠がいっていたくらい、涼しい、寒い日が続いているからだ。
 さて、わたしたちの今年の苗のできがよく、昨年とは大違い。いまや田植えもトラクターに乗ったままで行うのが普通だが、わたしたちは田んぼの中に入り、泥まみれになりながら行う。2条植えの機械で苗を植えていくのだが、時間も手間もかかる。でも、これでやったほうが田植えをしたという感じを味わうことができる。
 田植えは、高曇りといわれる空模様が最適らしい。まさに今日は、曇っているが暖かく、寒くはない。それに風もないので、なかなかの田植え日和だった。
 今日は、8アールで小さな田んぼだが、これから20アール、14アールと続いていく。黒米を植える田んぼは6アールでいちばん小さいが、機械を使わず、手植えで田植えをする。もっとも、これは都会から親子ずれがやってきて行うので、わたしたちは指導する側にまわる。
 田んぼはかなり整備され、機械で田植えを行う人がほとんどで、田植えのシーズンになっても、人をほとんど見かけない。
 わたしたちの田んぼは完全無農薬で行うので、これから草取りなどがたいへんだが、新米は本当に美味しい。
 田んぼに植えられた苗が、小さいながらきりっとたっている様を見ていると、思わずがんばって大きくなれと声をかけたくなる。
 さて、今年のできはどうだろうか。