お年寄りが脱水症状が危ない

 ノロウイルスが原因で胃腸炎を起こし、下痢や嘔吐の症状のあった高齢者の方々がたくさん亡くなっている。ウイルスによる感染症だが、ノロウイルスの感染を完全に防ぐのはむずかしいが、このウイルスに感染したあとの対処法さえ誤らなければ、こんなにたくさんの人が亡くなることは防げたはず。
 その方法は、脱水症状のコントロールである。訪問介護をしている友人の看護師から聞いたが、お年寄りでいちばん怖いのは脱水症状だという。彼女は、お年寄りの体を調べるときに、脇に手を入れて乾燥具合をチェックするという。
「脱水症状さえなくせば、亡くなる割合はグンと低くなるわ」
 現場の人たちにとって、こんなことは常識ではなかったのか。こうした基本的な対処の遅れたことが誠に残念である。