花粉症(続き)

 テレビ東京で紹介された花粉症の治療法をかつて取材したことがある。そのときは、日本医大耳鼻咽喉科だったが、同じようにパンにアレルギーを起こす物質(アレルゲン)を含ませて舌の下に入れる方法で、これなら従来のように注射をする必要もなく、実験が有効ならアレルゲンを市販し、それをパンに含ませて食べるようにすれば、病院に通う必要もないし、減感作療法が一般的になるという内容のものだった。しかし、実験は実験で、まだ有効といわれたわけではない。
 こうしたテレビの番組を制作したときにもわかったが、もっといい方法はないのか、もっと簡単にできて、視聴者が驚くようなものにならないかとよくいわれる。花粉症は、その中でもよくこうした要求がされる。しかし、現実はそうはいかない。実験中の方法も紹介せざる得ないのだ。そこをきちんと示す必要があるのだが、なかなかわかってもらえない。
 こうした治療の開発について、もう少し視聴者にわかってもらう努力をする必要がある。