食卓から

 毎朝の食事は、ほとんど定番。ご飯、みそ汁、納豆、シラス干し、ダイコンおろし。これに漬け物がつくが、わたしは漬け物はほとんど食べない。
 並んだものを見ていると、醤油をかけたくなるものばかり。納豆、シラス干し、ダイコンおろしとくれば、醤油は欠かせませんよ。
 もともとわたしも醤油が大好きで、いままでたっぷりかけて定番朝食を楽しんでいた。腎臓の具合があまりよくないので、減塩醤油だったが、たっぷりかけていた。
 ところが、先日、栄養士と話をしていたら、蒲谷さんのような、腎臓の悪い人は、数値の上昇によってある日突然、塩分はカット、たんぱく質もできるだけ減らすようにとお医者さんからいわれますよ、といわれた。その日から、塩分も減らし、たんぱく質も減らさないと、透析生活がすぐにやってくる。
 これを多少伸ばすには、その日からやらなければいけないのだ。
 わたしにとって、まさに味気ない生活を送ることになるのだが、いまから少しずつ練習していけば、そのときになってもあわてなくて住むし、実行することもむずかしくないから、といわれた。
 わたしの知っている高血圧の専門医は、自ら徹底した減塩をやってみようと、醤油をつけるということをしない。お寿司を食べるときも醤油につけないし、お刺身もそのまま。素材に含まれている塩分は仕方がないが、調理でも塩分を付け加えるときにはごく少量にしているといっていた。
 すごいですね、とそのときは感心したが、わたしはやろうと思ってもみなかった。お醤油大好きですから。
 ところが、栄養士がたいへん熱心に勧める。本当に情熱をもって勧める。
 彼女にほだされて、減塩生活をスタートした。
 食卓から醤油瓶を駆逐したのである。まず、定番朝食から、納豆はカミサンとふたりなので2パック食べているが、付いている調味料入り醤油は1パック分しか使わない。シラス干しはダイコンおろしにかけ、醤油は使わずそのまま食べる。シラス干しには多少塩分があるので、そんなに味気ないと思わない。納豆もなれてきた。ダイコンおろしもそれだけで食べることもできるようになった。
 さて、どんな変化が起こるだろうか、楽しみ。