口とは何か

 口は、食べものを入り口であり、空気の出入り口であり、話す、歌うといったコミュニケーションの道具であり、その他、感覚器であったりと、実にさまざま働きをしている。
 口の機能の中で何がいちばん大切かというと、やはり食べることだろう。口が機能していなくても食べることができるが、口で食べるのが生きる基本だと思う。
 そこで、口を体に栄養を与える器官とすると、「栄養器」という言葉が浮かんでくる。筋肉や関節を「運動器」というが、そこからの連想だが、「栄養器」というのは悪くない。
 口の機能、といえば、やはり歯である。歯は栄養器の中でも非常に重要な役割をしている。ただ、食べる道具ではなく、体の中に栄養を取り込むシステムのひとつである。改めて、歯の重要性を認識したい。
 みなさん、少し歯のことを考えましょう、と提案したい。あなたの歯は大丈夫ですか、と聞きたい。歯がなければ、生きていけないのだから。