携帯用の血圧計を身につけて

 24時間365日血圧計を身につけている人がいる。05年だからいまから2年前に会ったときもつけていて、世界記録を更新中だった。まだきっとつけているに違いない。
 高血圧を中心とした循環器病の専門医だが、自ら血圧を測って、どんなときに上がるのか、何をしたら上がるのか、反対にどうすれば下がるのかを、自らのからだで人体実験をしている。
 患者さんに、自らの体験から血圧を下げるコツを教えている。先生自身が実際にやっているのだから、これは強い。医者は、論文に載っていたからとか、患者さんにやってもらって効果があったからとかで、患者にいろいろな方法を勧めるが、自分でやってみてという人はほとんどいない。
 だから、できないようなことを平気で患者にいう。自分でやってみなさいといいたいね。
 この先生は、日常生活の中の動作でいちばん血圧が上がるのは、しゃがむときだという。しゃがむと、ももと膝から下の部分がお互いに圧迫され、末梢血管の抵抗が強くなる。また、足の筋肉が緊張して交感神経も緊張するので、血圧を上げるホルモンも分泌され、血圧が上がるようだ。
 和式のトイレなどは血圧にとってはたいへんよくない。ウンコをするときにいきんだりすると、これも血圧を上げる。そして、便器から立ち上がる動作も血圧を上げる。血圧の変動が激しいトイレはできれば、全体を暖かくしておくといい。