自殺について

 青森県精神保健福祉センターが、青森県のある町の住民(40〜69歳)に、自殺に関する意識調査をしたところ、「事情があればやむを得ない」と回答した人が3割もいたという。自殺を容認する人が結構いるという現状は、この町に限ったことではなく、こうした意識を変えていくことが、最優先の課題だと、分析した人はいう。
 これは日本人特有のものか、調べてみたい。
 青森県六戸町では、2年前から「こころのケアナース」制度を導入した。精神科以外の一般医療機関の看護師が、「傾聴と共感」をテーマにした研修を受け、待合室などにいる患者さんの相談にのるシステムだそうだ。そして、必要に応じて、保健士や精神科のある医療機関に送る。
「傾聴と共感」とあるが、カウンセラーでは、共感的に傾聴するという。耳を傾け、寄り添うようにして聴く。訴えている人の言葉の背後にある気持ちや考え方が、自ずと自分の心の内にも響いてきて、伝わってくるまで聴く。これが共感的傾聴である。
 このように対応してもらえば、自殺を思いとどまることだろう。青森は秋田に次いで自殺者が多い県だが、きっと減っていくに違いない。