100歳まで元気に生きる食べ方10

100歳まで元気に生きる食べ方―頭と体を若くする「スーパー長寿食」

100歳まで元気に生きる食べ方―頭と体を若くする「スーパー長寿食」

 なぜ、アンチエイジングに取り組むのか。
 この本の著者でもある白澤先生に聞いたことがある。彼は、「老化によって起こる病気を防ぐことができるから」と答えた。
 たとえば、アルツハイマー病。アルツハイマー病は80歳を超えると急激にふえてくる。年齢を重ねることでかかる病気のひとつである。アルツハイマー病の遺伝子について研究しているときに、線虫を遺伝子操作をすることで寿命が2倍になることがわかった。そのときに、彼はこれでアルツハイマー病の発症を遅らせることができると思い、学会でも発表したのだが、当時誰も振り向いてくれなかったそうだ。
 つまり、寿命を延ばすことで、アルツハイマー病にかかる年齢が高くなり、その結果、アルツハイマー病を防ぐことができるようになるというわけだ。
 現在、寿命は120歳まで伸ばすことが可能になってきているが、それを130歳、140歳まで延ばすことができるようになれば、アルツハイマー病にかかるのは90歳を過ぎてからになる。
 この方法が普及すれば、アルツハイマー病の発症を寿命を延ばすことで抑えることになる。
 もっとも誰もが130歳140歳まで寿命が延びるわけではない。寿命を延ばす努力が必要になる。
 しかし、寿命を延ばす方法を提示し、それを人々が少しでも実行してくれれば、アルツハイマー病の発症を遅らせることができる。
 年齢と関係のある病気はアルツハイマー病だけではない。がん、動脈硬化なども年齢と関係する。アンチエイジングが、若々しく見せるためにテクニックではない。
 これをよく知ってほしい。