頭でわかって心でわからない

100歳まで元気に生きる食べ方―頭と体を若くする「スーパー長寿食」

100歳まで元気に生きる食べ方―頭と体を若くする「スーパー長寿食」

 この本、売れてくれ! なにしろ印税契約なので、売れてくれないと収入にならない。版元は、書店での売れ行きを判断して、宣伝をするらしい。だから、ここ2週間ぐらいが勝負。内容は、年をとっても病気知らずで元気に過ごすための食事法が、わかりやすくわかりやすく書かれています。ご購入ください。
 ご自身も2回もがんになった医師の竹中文良先生。がん患者とその家族のために、おもに心のケアをする団体を立ち上げ、活動を続けている。がんにかかった経験があるだけに、その思いのたけを述べた文章には、説得力がある。
 患者さんには、申し上げにくいと前置きし、80歳半ばを過ぎた方が、むきになってがん対策に取り組む意味があるだろうか、と述べている。彼が、執刀した中で直腸がんの97歳の方が最高齢で、90歳ぐらいの方も何例か手術をしているが、その人たちの術後の存命期間は2年から3年。手術はしなくても、このぐらいは生きたのではないかといっている。
 100歳に近くなっても生きたいという人もいるし、70歳ぐらいでもう充分生きてきたからいいよ、と思う人もいる。
 何歳という年齢は基準にならないが、80歳を過ぎたら、そろそろ自分のエンドポイント(最終段階、つまり、死)を見きわめる必要があると思う。
 当たり前だが、長生きすることが目的ではないのだ。目的は自らの生を全うすることで、できれば、人のために使いたい、と思いたい。
 頭ではわかっているのだが、心ではまだ本当はわかっていないわたしである。