頭でわかって心でわからない
100歳まで元気に生きる食べ方―頭と体を若くする「スーパー長寿食」
- 作者: 白澤卓二
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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ご自身も2回もがんになった医師の竹中文良先生。がん患者とその家族のために、おもに心のケアをする団体を立ち上げ、活動を続けている。がんにかかった経験があるだけに、その思いのたけを述べた文章には、説得力がある。
患者さんには、申し上げにくいと前置きし、80歳半ばを過ぎた方が、むきになってがん対策に取り組む意味があるだろうか、と述べている。彼が、執刀した中で直腸がんの97歳の方が最高齢で、90歳ぐらいの方も何例か手術をしているが、その人たちの術後の存命期間は2年から3年。手術はしなくても、このぐらいは生きたのではないかといっている。
100歳に近くなっても生きたいという人もいるし、70歳ぐらいでもう充分生きてきたからいいよ、と思う人もいる。
何歳という年齢は基準にならないが、80歳を過ぎたら、そろそろ自分のエンドポイント(最終段階、つまり、死)を見きわめる必要があると思う。
当たり前だが、長生きすることが目的ではないのだ。目的は自らの生を全うすることで、できれば、人のために使いたい、と思いたい。
頭ではわかっているのだが、心ではまだ本当はわかっていないわたしである。