頭と心3

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 頭、脳といってもいいかもしれないが、心と分けて考えたい。
 心の動き、感情によって、わたしたちはかなり左右されている。好き、嫌いが、その典型だが、それを頭が少しコントロールしている。
 人とのつきあいは、それでうまくいっているのだが、自分の感情の発露を妨げてはいけない。
 とくに病気になった場合、感情を抑え込むと、返って病気が進行することがある。患者のさまざまな感情を受けとめるのは、おもに家族だが、次に家族の感情を受けとめることが必要になる。
 がん患者とその家族のサポートを長年続けてきた竹中医師は、患者と同じくらい家族もうつになるといっている。また、患者自身は病気を受け入れていくが、家族がなかなか受けとめることができずにいる。
 家族にもっと注目が集まらなければいけない。
 わたしの知り合いに、奥さんががんになってしまった人がいる。よく死のことを考えるといっていたが、彼にもサポートが必要なのだ。つい患者のほうばかり目が向いてしまうが、家族のことまで考えなければいけない。