高齢者の医療5

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 この本もわたしたちが編集制作した。自動血圧計(カフを腕にまいておくと、それが15分おきぐらいに自動的に締まり、血圧を測って、記録してくれる機械)を20年近くつけて、自らの血圧を計測している渡辺尚彦先生が著者。
 こんな長期間血圧を測っている人は、世界中でも渡辺先生ぐらい。その成果は、ぜひこの本を読んでいただきたい。
 さて、高齢者の血圧だが、年齢がすすむに連れて徐々に高くなっていく。高齢者をたくさん診てきた(遺体の解剖を含め)、白澤先生は、「血管がまるで鉛のように硬くなっている」という。
 動脈硬化が進み、鉛の血管になっている。血管の弾力がなくなっているから、当然血圧も高くなる。だから、高齢者の血圧は無理に下げる必要はないらしい。
 高齢者の血圧は、季節的に変動することが多く、夏は血圧が低くなるので、降圧薬の量を少し減らしているという。
 これも高齢者の特徴のようだ。
 若い人、75歳までの人と、それ以上の人では、医療もずいぶん変わる。
 高齢者の医療が、まだ広まっていないような気がするが、大丈夫か。