どこまで延命治療なのか。誰が決めるのか

むし歯・歯周病 もう歯で悩まない (ホーム・メディカ・ビジュアルブック)

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 義父は、延命治療を拒否します、という尊厳死宣言をしているので、無駄な延命治療は行われないと思っているようだが、「無駄な」「延命治療」のそれぞれをどのように判断するのか。誰が判断するのか。
 医師は、最後の最後まで治療をしようとする。それは使命だから。また、家族もそれを望むかもしれない。
 無駄、と判断するのは誰だろう。
 死期が近い、と医師なら判断できるだろうか。このままほうっておけば、確実に死期が近くなることはわかるだろうが、死期そのものが判断できるのは、それこそ死期間近ではないだろうか。
 死期間近、と判断できた場合、これ以上治療を行っても回復はないといえる。それは、ごく限られた時間内ではないのだろうか。
 それ以外は治療をする、これが医師の仕事である。
 死期間近でもなく、ほうっておけば確実に死期が訪れる時期だが、まだ死なないというときに、もうこれ以上の治療はいりませんという。
 死を医療に渡さない、というのはこういうことだが、誰にでもできるものはない。
 そして、それを医師を伝えるのは、その人自身である。家族でもない。
 これが基本だと思う。