遺伝子は環境を見ていたということの意味など

 動物の寿命は遺伝子によってほぼ決まっているのに、ヒトの寿命は遺伝子によって決められるのは25%ぐらいで、残りの75%は環境によって決まるのだそうだ。
 75%は、自分の思うとおりになるということ。長生きしたいと思ったら、環境を整えるしかないが、長生きなんかしたくないと思っているなら、環境などという言葉は忘れてしまえ。
 100歳近くまで生きた超高齢者をみていた、私の知り合いが、食欲がなくなり、食べなくなったお年寄りに、「食べないと100歳まで生きられませんよ」といったところ、俄然食べはじめたという話を聞いたことがある。
 もう充分生きてきたし、そろそろお迎えがきてもいいのかな、と周囲は思っていたら、本人はそうではなく、強く生きたいと思っていたという証拠なのだが、人は生きることに執着するものらしい。
 食欲、性欲、睡眠欲などより強いのは、生存欲。
 これを満たすには、環境を整えることだ。
 周囲の環境、自らつくり出している環境、これをじっくり見渡してみるといいだろう。
 超高齢になって、もっと生きたいと思って、環境を整えようとしても、そのときはもう無理だ。若いときから始めなければならない。
 そのことに気づくかどうか。それが、分かれ目になる。 
 環境とは、からだでいえば、体重、血圧などをきちんとコントロールする必要がある。食事に気をつけ、定期的継続的に運動をする。こういうことをしてこないと、遺伝子も働いてくれないこともわかってきた。
 漫然と過ごしていては、生存欲は満たされない。