遺伝子は数ではなく、その機能が重要だという考え方

老いない、病気にならない、方法

老いない、病気にならない、方法

 人の遺伝子の数は2万2000個だった。おおよそ3万個以上で、3万2000個とか、3万5000個などといわれていたが、ゲノムの解析が進み、2万2000個であることがはっきりした。
 長寿遺伝子の研究でよく使われる線虫の遺伝子の数が1万9000個だから、遺伝子の数だけでいえば、その差は3000個。わずかな違いといえる。かたや60兆個という膨大な細胞をもつ巨大な(?)人になり、かたや細胞の数はわずか1000個の1ミリにも満たない小さな虫。。
 遺伝子の数で、それぞれの生物の成り立ちを説明することはできない。
 かつて、人の遺伝子の数は10万個を超えるだろうと類推されていた。このくらいの数がなければ、人として存在するのはむずかしいに違いないと考えていた。
 ゲノムの解析が進むにつれて、3万個以上とわかったときには、遺伝子の数の少なさに研究者の多くは驚いた。
 その数がもっと少なかったわけだが、遺伝子は数ではなく、その持っている機能に注目すべきだというのが、新しい考え方である。
 その機能の解析のひとつが、長寿遺伝子の発見であり、その機能をどのように生かせばいいのか、長寿遺伝子を目覚めさえるためにしなければならないことは何かを、紹介している本である。