おそらく生かされている
- 作者: 白澤卓二
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/11/07
- メディア: 単行本
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とくに、長寿者が死をどのようにとらえているのか、それを知りたいと思った。
じつは、死は日常にある。それを私たちは忘れているだけだ。日常にある死。それは1日という24時間単位なのか、それとも1時間という時間単位なのか、さらに1分という分単位なのか、さらにさらに1秒という秒単位なのか。
突きつめて考えていくと、秒単位である。たまたま、いまという日常が途切れずにつながっているに過ぎない。
テレビのコマーシャルで、すべては過去のものだとがん体験者が語っていた。だから、思い出が大切なのだと。
がんという病気のおかげで、秒という単位で死を間近に感じた実感だろう。
それでも、私は生きている。生きているのではなく、おそらく生かされている。これが大事なのだ。