ストーブを焚く


 焚くという字からすると、薪ストーブのイメージがあるが、薪ストーブはまだまだ焚いていない。石油ストーブである。
 義父の家でもデロンギのストーブが動き出した。デロンギストーブの暖かさは、まさにモアッとした感じで、家全体が暖まってくる。義父の家は、わたしたちが住んでいる在来工法のものではなく、ツーバイ法で建てられた。密閉度が高く、ガラスは二重ガラスでサッシも木製。結露がほとんどできないことに驚く。
 家も小さいのだが、デロンギストーブで十分に暖まる。ただし、当たり前だが炎が見えないので、義父には暖かさを実感できないかもしれない。
 義父の家が暖かくなったので、カミさんがうちでもストーブを焚こうということになった。ほんの数ヵ月前にしまい込んだストーブを引っ張り出した。小さな石油ストーブだけで十分に暖かくなった。まだまだ薪ストーブの出番ではないのだ。
 しかし、10月に入れば、薪ストーブの登場である。
 今年は、専門家によるメンテナンスをはじめて受けたので、焚くのが楽しみ。いままで、煙突は、知り合いの建築家がみてくれた。ストーブの内部はわたしが分解して掃除をしていた。今回は、薪ストーブ業者が屋根に登り、煙突掃除を行い、ストーブ本体は天板も、ガラスも、サイドの薪入れ口もはずし、徹底的に掃除をしてくれた。触媒も穴にひとつずつ細い管を入れ、きれいにしてくれた。ガスケットも交換。さらにネジ式になっていた旧式のダンパーも交換され、開け閉めが簡単になった。外側も塗料が塗られ、まるで新品である。
 薪ストーブを設置したのは家を建てたときだから、15年前。こちらの常駐するようになって、薪ストーブも本格的に使うようになったが、専門家によるメンテナンスはしてこなかった。
 煙突がすすでつまり、それが燃えて煙突火災が起きることがある。わたしがみたことがないが、煙突から火の手が上がるそうである。これが怖い。
 今年はそんな心配はない。
 新品同様になった薪ストーブを焚いてみたい。