健康手帳

 健康手帳をつくろうと思っている。
 わたしが住んでいるところには、市立病院がふたつある。診療所もいつかあって、無医村ではない。歩いていける距離にはないが。
 1次医療といわれる診療所はあるし、2次医療を支える市立病院もある。
 しかし、その実態は、となると、1次医療はともかく、2次医療の体制がきちんとできているとはいえない。
 救急によく対応できるかといえば、かなりむずかしいといえる。
 いまや都会でもそうかもしれないが、地方では医師の数が圧倒的に不足している。
 とくに夜間の救急にはどのくらい対応できるだろうか。
 地域医療に熱心に取り組んでいる医師と話をしていると、1次医療を支える2次医療がしっかりしていれば、安心できるが、2次医療が心許ないと、やはり限界があるという。
 そこで、患者自身の自衛が必要になってくる。
 がんを防ぐことはむずかしいが、脳卒中、心臓病はある程度防ぐことができる。
 生活習慣病を防ぐことが大切だ。それには、どんなことができるか。
 そこで登場するのが、健康手帳である。
 自分の体の状態を知っておくこと。
 そして、しなければならないことは何か。その中で自分にできることは何か。どうやってそれを持続できるか。
 その手助けになるのが、健康手帳である。
 血圧、体重、健康診断の結果、血液検査の結果などを集積していくと同時に、日ごろの生活を記録し、その改善にも役立つようなもの。
 そんな健康手帳を活用して、脳卒中、心臓病を防ぐ。
 健康手帳が、2次医療が充実していない地域に住む、わたしたちの命を救うことになる。