「ちょい太」より「ちょいやせ」

 ちょっと太っていたほうが長生きするという。
 しかし、ちょっと太っているといっても、人によっては、その「ちょい太」肥満が糖尿病をまねく場合もある。
 とくに、日本人の場合、太っている人が糖尿病になるのではなく、やせていても糖尿病になる可能性が高いことが立証された。
 欧米では、肥満が糖尿病のきっかけになるが、東アジア人、日本人では、やせていても糖尿病になる人が多い。これが糖尿病の遺伝子分析でわかった。
 以前から、欧米の糖尿病学者が、日本を訪れ、肥満している人がそれほど目立たないのに、糖尿病患者が多いことに驚いている。これが遺伝子の解析で立証されたのである。
 そこで、わたしは、「ちょいやせ」を提唱したい。
 いまの体重の5%ぐらいやせただけで、血圧をはじめ、血糖値、ヘモグロビンA1c、中性脂肪コレステロールなど、いままでなかなかよくならなかった数値がどんどんよくなる人を見ている。
 70キロの人なら、3.5キロの減量でいい。65キロなら3.25キロ。これはちなみにわたしの体重。
 これぐらいの「ちょいやせ」がいい。
 若い人と違って、スタイルを気にしてやせるのではない。からだの中の状態が多少よくなればいい。
 そのためには、3.25キロやせる。
 到達不可能の目標ではないが、それでもなかなか簡単には達成できない。
 ただいま1キロほどの減量中。
 風邪をひいたために、食事の量が減ったのと、お酒をまったく飲んでいないので、自然にやせた。
 これをもう少し続けるといい。
 それで十分。「ちょいやせ」がいい。