市立病院の崩壊を防ぐために

 常勤の内科医が退職し、市立病院の崩壊がはじまろうとしている。新たに医師を招聘するのは簡単なことではない。市内の開業医が自らの休日を返上して、助っ人として外来に参加しているが、新型インフルエンザの流行もあって、診療の状況はますます困難になっていくだろう。
 新型インフルエンザに関しては、10歳以下の子どもの流行は、徐々におさまる傾向にあるが、これからは高齢者が罹患する可能性が高くなる。わたしたちの住んでいるところは、高齢者が多いだけに大いに心配。
 病院が患者でごった返すようになるのは、そんな先のことではない。医師の疲弊はますます強くなっていくだろう。新しい常勤の医師が見つからないいま、現在働いている医師の仕事量を減らし、労働環境を少しでもよくすることが急務である。
 そこで、提案したいのは医療クラークの採用である。
 医療クラーク、クラークは秘書のことだが、医療クラークは必要十分な医療知識があり、医師の代わりに事務を担当する人のことをいう。
 文書作成では診断書作成・退院証明書・紹介状の返書作成などの補助をおこなう。電子カルテ作成の補助などもある。インフォームド・コンセントにあたり、文書の作成なども行う。
 文書だけでなく、病院内の画像診断などの予約、患者の予約など、医師が行っている事務を代行するのである。
 医療クラークがいれば、医師や看護師は本来の業務に専念できる。労働環境はよくなってくるはずだ。
 医療クラークを急遽募集してはどうだろうか。
 次回病院関係者にお目にかかったときに提案してみよう。