医者に頼らない生き方1

 こんなタイトルで、FM八ヶ岳で何回か放送しようと思っています。
 健康医療情報を扱って40年近く。その経験から、選りすぐった情報を提供したいと思っています。
 そんなことをいえる「蒲谷茂」とは、何ものなのか、という話から。
 それでは。

 医者に頼らない生き方
1まずは自己紹介から
 医者に頼らない生き方というテーマで何回かお話ししたいと思います。前回の放送でも、わたしに興味を持ってくれる人がいるという話を関さん(聞き手です)がしてくれました。
 そこで、最近聴きはじめた人もいらっしゃるようなので、「蒲谷茂」とは何ものかという話からしましょうか。
 1949年、横浜の生まれです。小中高と、まあまあお勉強はできましたが、とくに目立つ子ではなかったと思います。
 大学は立教大学の経済学部で、東大を始め、日大、おそらく全国の大学でさまざまな形で大学闘争があったころです。いわゆる団塊の世代
 それでも就職できまして、それがなんと銀行です。でも、やはり銀行の仕事に我慢ができなくて3年でやめ、編集者になりました。カミさんが編集者だったので、当時彼女の上司の推薦もあって、『壮快』という健康雑誌の創刊から係わりました。編集者としてはまったく素人でした。
『壮快』というと、いまは民間療法などを中心に記事がつくられていますが、創刊当時は、日本で初めての健康雑誌ということで、けっこうまじめに医学健康情報を紹介していました。
 血圧とは何か、胃潰瘍はどうして起こるのか、といったからだの疑問、病気の説明などをわかりやすく解説していました。
 医者と医事評論家の対決なんかも面白かったですね。1日卵は何個まで食べていいかとか、肉と魚どちらがからだにいいかなど、いまでも役に立つものもあります。
 しかし、いまいち売れない。
 そこで、当時ちょっと話題になっていた、「紅茶きのこ」これを取り上げたら一気に部数が伸びました。それから、どちらかというと、民間療法のほうに偏っていってしまった。
 でも、わたしは、座談会を担当していたので、いろいろな先生方にお目にかかるチャンスがありました。
いまでも印象に残っている先生は、栄養学者の稲垣先生。人は食べたいように食べるといわれました。栄養学者ですから、食べ方、順番にもこだわりますかという問いに、箸のおもむくまま、と答えられたのです。そのとき、食べたいものから食べるということです。ビタミンCが不足していると、自然とビタミンCが含まれているものに手が出るのだそうです。そのほかには、心療内科という新しい診療体系をつく上げた池見先生などなど。たくさんいます。いまでも心療内科は一般的になりましたが、池見先生が提唱しはじめたころは、なかなか認められなかった。
『壮快』の中でも、わたしはどちらかいうと現代医学よりの情報を扱ってきました。
 この『壮快』に7年ほどいて、それから主に単行本を作っている出版社に行き、そこでも健康関係の書籍をつくっていました。
 その後独立して、仲間といっしょに雑誌を創刊したのですが、これが見事に失敗。いまでいうと、『サライ』のような雑誌だった。男性版の家庭画報。男も生活を楽しもう、というテーマでしたが、これはちょっと早かった。
それからは自分の会社で、あちこちの出版社に企画に持ち込んではこつこつと健康医療関係の単行本をつくっていました。
 あるとき、友人のテレビプロディーサーが訪ねてきて、お医者さんを紹介する番組をつくりたい、協力してくれないかということで、『これが噂の町医者』『大評判これが噂の名医』(TBS系の2時間番組、特番です)という番組をつくりました。
 けっこう評判になって、『発見!これが日本のスーパー名医』(同上)などいう番組を5本ほど作りました。TBS系のゴールデンタイムの放送でした。その番組にすべて解説者としても出演しました。名医を紹介する番組の走りですね。
 テレビにはじめて出たときが、ゴールデンタイムだったので、見ていた人がいて、その後、モーニングショーから声がかかり、コメンテイターをしたりしていたのですが、小学館から新しい健康雑誌をつくりたいので、編集長をしてほしいといわれ、『大丈夫』という健康雑誌を創刊し、編集長をしていました。
 この雑誌もわたしが編集長を降りたあと、しばらくして廃刊になってしまいました。
 編集長を降りたあと、サイエンスチャンネルというところで、科学医療最前線という番組をつくったりしていました。
 ラジオは、FM八ヶ岳でも、全国ネットの放送が午後に入りますが、わたしが話していたのは、こうした地方のFM局に番組を流すもので、朝の番組です。6時台だったと思いますが、毎日10分ぐらい健康の番組をもっていました。これでも健康医療にまつわるいろいろな話をしてきました。
 健康医療関係の単行本は、肩こり、腰痛、うつ、頭痛、血圧、睡眠、排尿障害、胃痛、脳梗塞、心臓病、ぼけ認知症、肝炎、がん関係などなど、たくさんつくってきました。
 健康法も、雑誌などでいくつも取り上げてきましたし、編集長でしたら、雑誌に取り上げた情報を知っています。雑誌でも担当者は自分の担当の記事にはくわしいのですが、意外とほかの記事にはくわしくない。編集長は雑誌に掲載されている情報のすべてを知らなければいけません。
 健康医療情報を40年近く扱ってきて、そんな中から、わたしが、これは、と思ったものを紹介していきたいと思います。
 もちろん自分でいまでもやっているものです。効果があると思うものだけです。いいものだけを選りすぐってこれから何回かお届けしようと思っています。
 蒲谷茂の『医者に頼らない生き方 選りすぐり』と名付けましょうか。
*今回流した音楽は、Kenny Drew Night In Tunijia
Walts For Debby
Over The Rainbow
です。