山笑うきっと大きな喉仏
いい句だな。この句は、鳴戸奈菜さんのもの。
わたしにとって山といえば、身近な八ヶ岳。
その中で登ったことがあるのは、近隣の小学生が遠足に登る、網笠山。
それもずいぶんと昔の話。10年ぐらい前かな。
網笠山は、その名の通り、網笠のような感じの山でなだらかな稜線が美しい。
山頂に行くと、結構大きな石がごろごろしていて、登るのは簡単ではない。
小学生は、大きな石の上と駈けるように登り、そして駆け下りていくのだろう。
ちょっと忙しく、好きな俳句のサイトを見ていなかったので、上記の句も気がつかなかった。
網笠山が、笑ったら、それこそきっと大きな大きな喉仏が見えることだろう。
さて、もう一句。
骨壷をはみだす骨やきりぎりす
これは杉山久子さんの句。
思わず、義父のことを思い出した。鍛え方が違うのか、まことに丈夫そうな大きな骨だった。
わたしが喪主だったので、参列者が持ち上げた骨を受け取り、骨壷に入れる役をした。
一片、二片だったが、落としたらどうしようと緊張した。
そんなことも思い出した。
骨壷に丈夫な骨はすべて収まった。入りきらないのでは、と心配したが、大丈夫だった。
つづけて、わたしも、といいたいところですが、なかなかいいものができない。
夏空に秋雲かかり人去りぬ
これでご勘弁を。