認知症を早期に発見する

いま発売中の『週刊文春』に「自分や親がボケたかなと思ったら[認知症チェックシー]」という原稿を書いた。
専門家の間では「長谷川式」と略していわれることの多い、「長谷川式認知症スケール」を紹介した。
このチェックシートを開発した長谷川和夫先生にお目にかかり、取材させていただいた。
長谷川先生はこのチェックシートの開発前から、認知症患者に寄り添い、診察も40年近く続けている。
患者さんの逸話をお聞きしたが、残された脳の機能をフルに使い、現在の自分について深く考察をしている人もいるという。
じっくり話を聞くこと、できるだけ相手に話してもらうようにすることを、常に努力をしている先生だからこそ聞けた話かもしれない。
認知症の患者さんを、何をいってもわからない、何をいっているのかわからないと決めつけてしまい、相手とじっくり向き合わない専門家に対し、長谷川先生は静かな怒りを感じている。
もののように扱うことで、結局それは自分にかえってくるのだという。
いまでも週に1度は患者と向き合う、長谷川先生は「患者さんに教えてもらうことがたくさんある」と述懐する。
長谷川先生の考案したチェックリストは、専門家でなくても、チェックができる。あくまでも目安だが、早期に発見して、治療をすると、認知症の進行が抑えられる。
くわしくは『週刊文春』で。