医師や看護師を集める第一歩

医師や看護師の仕事は、病気の診断や治療、看護だけと思っていませんか。実際はそれだけではありません。
たとえば、医師には、診断書や紹介状を書いたりする事務もあります。看護師には、医師の補助や看護のほかに、病棟に勤務する看護師ならベッドメーキングもしなければなりません。


医師や看護師本来の仕事に専念してもらうために、こうした仕事を専門に行うスタッフがいます。医師には医療クラーク、医療秘書と訳しますが、秘書というより事務代行といったほうがいいと思います。
医師は、診断書や紹介状、紹介状への返書などを書くだけでなく、保険会社への診断書の作成、介護に関する意見書、身障者認定などの事務仕事をしなければなりません。
また、患者が退院するときに、その患者の診療録、サマリーといいますが、これも書かなければなりません。これは退院したあとで、患者が外来にきた場合に入院中の診療内容を知らせるためです。記録の意味合いもあります。そのほか、最近はがんに関する医療統計を作成するための資料作りなど、いろいろと事務作業があります。
こうした事務仕事を医師の代わりに行うのが医療クラークです。もちろん医師が確認しますが、書類の代筆をしてくれます。
医療クラークがいなければ、医師が診察、治療の終わったあとで、こうした書類の作成などいった事務作業をしなければなりません。
診察、治療以外の事務仕事が医師の疲弊の原因のひとつにもなります。休日出勤して、事務を片づけるという医師もいるくらいです
仮に1日に50人の患者を診たとすれば、その事務量が想像できます。
医療クラークの仕事は診療報酬に加算されますが、医師が本来の仕事に集中できるようになるし、疲弊の要因を少しでも減らすために、大いに活用したいものです。
医師に負担をできるだけかけないために、医療クラークが医療の現場に積極的に入れることで、医師不足の解消に役立つのではないでしょうか。

地元の病院の事務長にこうした提案をしたのですが、「ふーん」というだけでした。これでは医師不足を改善しようと気がないと思いました。


看護師の仕事に関しても、ベッドメーキングは看護師の実習で実技試験の対象になっています。
ベッドメーキングが、看護師の技術とどんな関連があるのか、わかりませんが、専門の業者に任せることはできないのでしょうか。
ベッドメーキングは重労働で、その日が休みになるといいなと知り合いの看護師がいっていました。終わると「ふらふらになります」と。
ベッドメーキングを専門の人にまかせ、もし医療関係者に伝えることがあれば、きちんと伝えればいいことです。


働く環境をよくすることが、医師を呼び、看護師が定着してもらう第一歩になると思います。