手術を受けてわかったこと

 痔の手術を受けました。
全身麻酔で手術を受けたので、手術自体にはまったく自覚がありません。よくいう、寝ている間に終わっていたという感じです。
ところが、問題はそのあとです。咳がしつこく出るのです。
手術を受ける前に多少風邪気味で咳が出ていたのですが、あまり気にしていませんでした。長引く咳が逆流性食道炎が原因のことがあると知っていたのですが、逆流性食道炎はとっくに治ったものと思っていました。
ところが、全身麻酔で手術を受けているときに、口から粘液が出て、しかもそれがむせるという状態になり、麻酔医がずいぶん苦労をしたと聞きました。
痔の手術をした医師から、逆流性食道炎があるんじゃないの、といわれ、それまでの長引いていた咳のことを思い出しました。
咳をすると、腹圧がかかって肛門に圧力が加わります。それが痔の傷にはよくないから、帰ったら内科のお医者さんに診てもらって、といわれました。
翌日、内科に行くと、聴診器を当たられ、じっくりと肺の音を聞いて異常はないので、肺炎はないでしょう、薬を処方しますといわれました。
以前、逆流性食道炎でもらった薬を見せたところ、いまはもっと効果のある薬がありますから、それを処方します。古い薬は絶対に飲まないでくださいといわれました。
じつは、内科の医師に診てもらう前からかつてもらった逆流性食道炎の薬を飲んだのですが、これはいけなかった。古い薬は飲んではいけません。
素人判断はしていけないとつくづく思いました。かえってなまじ少し知識があることがよくないことを思い知りました。


逆流性食道炎とは、胃液や十二指腸液が食道に逆流して、炎症を起こすものです。原因は食べすぎ、飲みすぎ、ストレス、タバコなどです。脂っこいもの、甘いものは胃酸の分泌を高めます。胃酸がふえすぎて逆流する。また、お酒の飲みすぎ、タバコも胃酸の逆流を起こします。わたしの場合、強い酒を飲むことを禁止されていました。ストレスは食道の働きを悪くするようです。
むねやけがする、げっぷが出る、のどに違和感がある、苦い水が上がってくる、おなかが張るなどの症状があります。
食生活の欧米化とともにふえてきています。
ピロリ菌という細菌がいます。胃・十二指腸潰瘍の原因となることがわかり、除菌が勧められていますが、ピロリ菌を除菌すると逆流性食道炎になりやすいといわれています。
わたしもピロリ菌の除菌をしたのですが、ピロリ菌が抑えこんでいた胃酸の働きが元に戻るので逆流性食道炎になるといわれています(これは仮説)が、全員がなるわけでなく、なったとしても軽いというのが最近の研究でわかりました。
わたしの場合、医師の禁止も聞かずに強い酒を飲んだからでしょうね。
また、ストレス、食べすぎで、逆流性食道炎になった可能性があります。完全に治りきっていないのに、薬を飲むのをやめたことも原因でしょう。
逆流性食道炎がどうかは、ある程度症状からわかりますが、正確には内視鏡で調べらなければいけません。内視鏡の検査でも食道を念入りに見てもらう必要があるでしょう。
胃や十二指腸の病気を見るために内視鏡を使いますが、食道は通過するだけで病変があれば気づきますが、胃や十二指腸に異常がないと、食道は見逃されがちと聞きます。
逆流性食道炎が疑われる場合は、当然じっくり見ますので、見つかるでしょう。
のどが気になるという人は、胃や十二指腸を調べてもらうときに、食道もしっかり見てくださいというといいと思います。
逆流性食道炎もそうですが、からだの入り口を常にいい状態に保つことが肝心です。
歯は磨くだけでいいのか』を読めばいちばんの入り口、歯の状況を完璧にする方法がわかります。よろしく。
出口の話はいま少し待ってください。