冬の健康法

八ヶ岳南麓ではこのところ、毎日最低気温が氷点下になり、いよいよ真冬という感じです。いつもより真冬の気温になるのが早いような気がするのですが、みなさんお元気ですか。
今回は冬の健康法というタイトルでお送りしたいと思います。
冬で気になるのは寒さもありますが、乾燥です。なぜ、冬は乾燥するのでしょうか。
いまわたしが住んでいるのは太平洋側ですが、夏になると、太平洋高気圧に覆われます。太平洋の水分をたくさん含んだ高気圧ですから、湿気が当然多くなります。一方冬になると、シベリアなどからの大陸性の高気圧が南下していきます。日本海を通過するときに水分を含みますが、山脈に当たって雪となって日本海側に降ります。水分を落とした高気圧が太平洋側までやってくるわけです。それで、冬になると、太平洋側では乾燥とした日々が続くのです。反対に雪が降り続く、日本海側では湿気が多い。
こうした気候の変動に左右され、太平洋側の冬は乾燥しているのです。
空気が乾燥しているということは、わたしたちのからだもその影響を受けます。
夏になると汗をかいて水分が少なくなり、のどが渇きますが、冬はのどが渇くということを実感があまりありません。もちろん、暖房によってのどが渇いてくるのを感じるかもしれませんが。
そこで、冬は意識して水分をとったほうがいいようです。寒いので冷たいものはとりたくないでしょうから、暖かいお茶などで水分補給につとめてください。
先日、テレビで放映していましたが、冬こそ、鼻やのど、気管、肺になどにある繊毛の働きをよくしておかないと、インフルエンザや肺炎などの原因となるウイルス、細菌が入り込んでしまうそうです。繊毛、線毛ともいいますが、ある種の細胞の表面にあって、運動能力があり、異物を排出する働きもします。この繊毛の活動をよくするのが水分だそうです。
1日に必要な水分量は体重によって異なりますが、体重1キログラム当たり成人で50ミリリットル。60キロとすると3リットルとなります。食事のときにおおよそ1.5リットルとれるので、残り1.5リットル分の水分をとらなければなりません。これは、心臓や腎臓などに障害ない人の場合です。
1.5リットルの水分というと、積極的にとらないと足りていません。夏ならのどの渇きを覚えますから、水もよく飲みますが、冬はあまり飲みません。
そこで、効果的に水分を摂取する方法をお教えしましょう。
まず、朝起きて200ミリリットル。わたしは、毎朝ウォーキングに行きますが、その前に熱い白湯を飲むようにしています。ゆっくり時間をかけて白湯を飲みます。熱い白湯はからだを温めてくれます。ゆっくり時間をかけて飲んでいると、体が温まってくることを実感します。
ウォーキングから帰ってから、温かいお茶などを飲みます。かつては、野菜ジュースを飲んでいたのですがが、カリウムが過剰になってしまうのでいまではやめています。腎臓に異常がない人は、野菜ジュースやトマトジュースを飲んでください。
食事のときは、水分をとりすぎると消化不良の原因になりますので、みそ汁、もしくは吸いものなど水気のあるもの、お茶程度にとどめておきましょう。
入浴の前後に200ミリリットルずつ、それから就寝前に200ミリリットル。これだけでは、食事のときにとる水分を除くと、約500ミリリットルから700ミリリットルぐらい足りません。これを補給していくのです。水だけでなく、お茶やコーヒーなどでの結構です。
ビールなどアルコールは脱水症状を起こしますので、水分に加えてはいけません。また、スポーツ飲料は糖分が入っているものがあります。からだにいいからといってとるときは、内容成分をよく読んでから飲むようにしてください。
ちなみにわたしは、よく飲むのはほうじ茶です。
8時間のデスクワークで約480ミリリットル、40度のお風呂に入ると10分間で約500ミリリットル、8時間の睡眠で約350ミリリットルの水分が失われるといわれています。運動をしていなくても、体の中から水分がなくなっていくのです。それを十分に補給する必要があります。
冬こそ水分をしっかりとるようにしましょう。
死に至る病・チェックブック』でぜひ危険な冬を乗り切ってください。