アルツハイマー病と歯

誰もがかかりたくない認知症
この認知症の中でいちばん多いのがアルツハイマー病だ。
原因が解明されていないが、意外なところから、治療法と予防法が見つかるかもしれない。
世界各国からアルツハイマー病に関するさまざまなデータを収集し、信頼できるものだけを発表している『ジャーナル・オブ・アルツハイマーディジーズ』(版元はアムステルダムに本社があり、アメリカ、中国、インドなどに支社を置いている。2013年6月3日付)に、アルツハイマー病で亡くなった人の脳から、歯周病菌が発見されたという報告があった。
被験者数は20名。アルツハイマー病で亡くなった10名のうち4名の脳から歯周病菌が見つかり、アルツハイマー病以外の病気で亡くなった10名からは歯周病菌は見つからなかった。 
アルツハイマー病以外の病気で亡くなった人の脳からは歯周病菌が見つからなかったことから、「歯周病菌とアルツハイマー病の発生には無視できない関係がある」と論文の発表者はいう。
歯周病菌とアルツハイマー病の関係は、細菌やウイルスがからだの中に侵入してくると、それらを排除するために動き出す免疫システムにある。
免疫システムが動き出すために、免疫細胞が発信するサイトカインという物質によって、過剰な炎症が起こり、それがアルツハイマー病を引き起こしているのだ。
炎症を抑えることが重要だが、それには口腔の細菌を除菌することだ。
歯磨きはもちろんだが、PMTCが非常に有効である。PMTCは歯科衛生士なら誰でもできるはず。
まず、歯科医にぜひ相談してもらいたい。