遠くなったもの

引っ越しもだいぶ落ち着き、徐々に日常が返ってきています。
そこで、ふと気づいたのですが、緑が遠くなっていました。
いままで住んでいたのは、森の中でした。
唐松もありましたが、多くは落葉樹で、冬になると葉が落ち、富士山もくっきりと見える遠景が広がります。
冬を過ぎ、春になると、新緑が芽を出し、あたりが少し緑色がついてくると、気温の上昇もあり、待ちわびた春を実感します。
初夏になってくると緑がぐんぐんと濃くなってきます。
標高が高いこともあり、強い日差しを避け、緑陰での生活を楽しんできました。
夏が過ぎ、秋になると葉の力がなくなり、色を落とし、枯れ葉となって舞い散っていきます。
新緑、紅葉を、手を延ばせば、ふれることができました。
身近な緑といってもいいでしょう。
今度の住まいは、リゾートマンション。
遠景の緑は十分に楽しめます。富士山も南アルプスの山々も、青空に堂々と横たわっています。
しかし、それは手を延ばせば、ふれることのできる緑ではありません。
毎日眺めていますが、手のふれるところにあった緑が少し懐かしくなります。
東京にいたときもマンション生活でしたので、緑不足を感じて、いまのところに家をもったのか知れないな、と思ったりしています。
もっとも、マンションを出れば、すぐに近くに森もありますから、そこをウォーキングでもして、緑不足を解消しようと。