FM放送のわたしの番組が10年目に入った

地元のFM局、FM八ヶ岳で、ほぼ毎週45分ほど話している。
ほぼ毎週と述べたのは、第2週は漢方医の先生が話しているからで、月に3回、もしくは4回話している。
ヘルス&メディカルというタイトルがついているが、この番組をはじめてこの八月で10年になった。
我ながら、45分もよく毎週話しているなあと思っているが、同じ話はしないようにしている。
同じようなテーマの話をすることは結構あるが、内容は必ず変えている。
テーマが同じになるのは、これはぜひとも実行してほしいと思っていることだからだ。


たとえば、血圧は自宅で測らなければ意味がないと思っているので、血圧計を持っている人は面倒がらずに一日に二回測ってくださいと何度もいってきた。
病院で診察を受けるとき、事前に血圧を測ることになっている。
しかし、よくいわれるように、医師や看護師の「白衣」を前にすると、緊張して血圧が高くなることがあるし、たくさんの患者でざわついている待合室で血圧を測っても、その人のふだんの血圧状態はわからない。
毎朝、毎晩血圧を測って記録し、医師に提示したほうが血圧の状態はわかってもらえる。
診察時の血圧の状態を知ることも大切だが、ふだんからの血圧を知ってもらったほうが、適切な治療を受けられる。高血圧学会も自宅で血圧を測るように提唱している。そこで、いっそのこと病院で血圧を測ること自体やめてしまったほうがいいのではないかという提案をしたこともある。血圧計の普及率を考えると、まったくナンセンスな提案ではない。


自分のからだは自分で守る。
これがわたしのテーマだが、自宅で血圧を測るのは、きわめて重要だと思っている。


次によく取り上げたテーマは、体重を測る。これも毎日してもらいたい。
体重計を持っている人も多いが、毎日測っている人が少ないはず。たまに体重計にのって、ふとっちゃったという人が多いが、これでは体重のコントロールはできない。肥満の原因は、食べ過ぎ、運動不足だが、それぞれ自覚することが大切だ。
ちょっと食べすぎたと思っても、それを確認するには体重でしかない。
わたしの場合でいうと、毎朝測っているからわかるのだが、前夜食べ過ぎると翌朝の体重に必ず現れる。
体重を測るだけでやせるのは、むずかしいが、まず自分の体重と向き合い、どんなことをすると太るのかを知ること。
自分が太る原因がわかれば、それをしないようにしていけばやせられる。
ご飯や麺類を一切食べずにやせるより、少しずつ食生活を変えていくほうがからだには負担がないはず。そのためには、体重を測ること。


三つめは、歩くこと。もともとウォーキングは、お金もかからないし、とくにトレーニングウェアを着る必要がない。だれでも、いつでも、どこでもできる運動として、勧めてきた。
10年前は、ウォーキングといえば1日1万歩が目標だった。この目標となる歩数がここ10年の間に大きく変化した。
歩数でいえば、1万歩も歩く必要がなく、7000歩で十分だし、その7000歩の中で15分から20分早歩きをすることが勧められている。
だらだら歩いても効果はなく、早歩きをしなければ意味がないともいわれる。
歩数計もこうした要請にこたえて、ふつうの歩いた歩数と早歩きした歩数が出るものがある。これを使えば、なんとなく早歩きをしたなという感覚ではなく、実数として現れる。


血圧を測る、体重を測る、歩数を測る。
それぞれ記録する。そして、自分のからだを数字にしてみる。
これこそ自分のからだを守るための三原則だ。