再発と放射線

4月の初めに、CT検査と膀胱内視鏡による検査を受けた。術後3か月の検診である。
尿管がんの摘出手術は、うまくいったと説明されていた。
がんは取り除けたし、合わせてとった周囲の組織から、がんは見つからなかった、と。
担当の医師からは、「放射線の治療も必要ないでしょう。念のために腎臓に負担のかからない抗がん剤を服用してください」といわれていた。
抗がん剤は、点滴ではなく、ふつうの薬と同じように自宅で服用していた。
抗がん剤の副作用はまったくなく、術後も順調と思っていた。


結果、膀胱内視鏡では、膀胱の内部に問題はなく、きれいなものだった。
ところが、CT検査で膀胱の外側に小さいががんが見つかった。
手術では取り除けなかったのか、それともすでに転移していたのか、それははっきりしない。
尿管がんは、転移しやすいことは知っていた。とくに膀胱に転移することが多い。
尿管が膀胱とつながっているからだが、膀胱内部にではなく、外側というのが問題だろう。


尿管がんにも、比較的浅い層にとどまっている表在がんと内部まで浸潤していく浸潤がんがある。
わたしの尿管がんは、浸潤がんであることはいわれていた。
転移は十分考えられたが、これほど早いとは思っていなかった。


まだ、がんが局所に限定されているので、放射線治療を勧められ、はじめて1週間たった。
土日を除いて毎日病院に通うのは少したいへんだが、治療そのものはわずか5分程度。
患部に直接放射線が当たるように、下腹部に縦横の線が何本かひかれている。手術の傷と合わせて線路のようだ。マーキングという。
放射線の副作用は、まだそれほどないが、やや頻尿になった感じがある。
それと毎日車を運転して1時間かけて通うので、週末にはやや疲れる(いまの状態)。


担当医から、いま服用している抗がん剤ではなく、点滴で注入する強い抗がん剤を勧められた。
この抗がん剤は、いわゆる抗がん剤で、さまざまな副作用がある。
がんの遠隔転移を予防するというが、この抗がん剤を服用するかどうか、少し考えている。