毎回ミリ単位で調整

4月半ばから、放射線治療を受けている。
膀胱の外側に発見されたがんはまだ局所にとどまっているので、放射線治療が有効と判断された。
がんに放射線を的確に当てるために、まずCTで患部を確認する。
次に毎回同じ個所に当てるべく、からだを固定するために仰向けになったわたし個人の人型をとる。
治療はその型の中に仰向けにからだを置いて行われる。
型によって固定されるので、からだは自由に動かすことができなくなる。
さらに、患部に間違いなく放射線を当てるように下腹部に縦横の線が引かれる。
型にからだを収めるが、当然呼吸もしているわけで、まったく動かないという状態にならないので、毎回患部に放射線を当てるためにミリ単位で放射線の角度の修正を行っているという。
以前は、放射線を患部に的確に当てることがむずかしく、少し広く当てていたために副作用もかなりあったらしい。


現在、副作用として少し頻尿になったくらいだが、からだ全体に疲労感がある。
土日を除いて毎日病院に通うことも疲労の原因になっていると思われるが、放射線自体によるものもあるようだ。
あと、腹膜透析も毎日しているのだが、透析液を出入りさせるために、からだにチューブをつないでいるのだが、そこが痛むことが多い。
廃液した透析液が濁っていることはないので、腹膜炎を起こしているとは思えないので、放射線治療の影響と思われる。
排尿するときに少し痛みがあり、これを排尿時痛というが同じような症状か。
これらは、それほど強いものではないので、我慢できるし、常に痛いわけではない。


放射線は、がん細胞のDNAを破壊して、死に至らしめる。
がんは、DNAの異常によって発生するといわれているから、放射線はDNAを破壊してくれるので、がんには最適な治療法だといえる。
ただし、がん細胞のみを完璧にたたくことができないので、周辺の臓器に異常が起こり、わたしの場合でいうと頻尿や下痢、排尿痛といった症状が起こる。
わたしの場合いまのところ、それほどひどい副作用ではないのだが。
人型をとったり、常に放射線の角度を調整したりして副作用を減らしているのだ。

放射線治療の効果は、治療後2か月か3か月たたないとわからないという。
がん細胞が死滅し、分解されるためには、時間がかかるようだ。