背水の陣を英語というと

 背水の陣を英語でいうと、burning our birdges bihind us となる。
 bihind という前置詞を説明するときに聞いたような気がする。
 英語では、炎で後方の橋を焼き、退けないことを知る。背水の陣は、中国の『史記』にある故事なのだが、こちらは河を背にして味方に退却できないことを知らせ、決死の覚悟で戦いに臨む。同じような状況を説明するときに、洋の東西では火と水の違いがある。これはおもしろい。
 戻れない、戻ってはいけない。
 生活習慣を変えるときの基本である。
 わたしの知り合いに、お酒を飲めない男がいる。会社を経営しているのだが、ストレスがたくさんあるらしい。ストレスの解消といってはタバコを吸っていた。タバコ以外にストレスの解消法はたくさんあるよ、ほかのストレスの解消法を見つけよう、といってきたが、自分にとってタバコはお酒の代わりだといって聞かなかった。
 その彼が、ジョギングを始めた。1日に5〜6キロは走っている。ほとんど毎日。休日は10キロ以上走るという。そして、タバコをやめた。
 わたしたち夫婦が、毎日歩いていることを聞き、最初は歩いていたらしいが、ゆっくり歩いていれば、人に追い越される。彼は、人に抜かれるのが悔しくて、走り出したらしい。持ち前の負けん気が走るきっかけになったようだ。そして、人を追い抜く楽しみが習慣になり、一方で喫煙習慣がなくなった。
 生活習慣は変えられる。これを心に刻みたい。