全肺式呼吸法をお勧めします

朝というテーマでインターネットを見ていたら、世界各国の朝の風景が紹介されているサイトがありました。


世界各地の朝の風景を見ながら深呼吸をしましょうという内容です。
深呼吸はからだのすみずみまで新鮮な酸素を送り込みますので、たいへんいいことです。
体操をしているときも呼吸を止めないことが重要ですが、深呼吸も欠かしてはいけません。
深呼吸をすると、リラックスできるといわれています。交感神経の働きが弱まり、副交感神経の働きが強くなるからです。


最近の研究で、深呼吸をすると肺からプロスタグランディンI2(アイツー)という物質が出て、血管を拡張させて血圧を下げるだけでなく、一方で血管の収縮させるホルモンの分泌を抑制することがわかりました。深呼吸をすると血圧が下がるといわれていましたが、その理由が解明されました。
また、この物質はコレステロールなど血液中の脂質が血管の壁にしみこむことも防いでいます。動脈硬化を予防してくれるのです。
プロスタグランディンI2をしっかり分泌させるには、肺全体を使った呼吸が必要です。肺を構成している肺胞という小さな袋がふくらんだときに肺胞を取り巻いている毛細血管の壁からつくられるからです。


ふつうに呼吸をしているときは、肺の呼吸機能の70〜80%しか使っていません。肺は縦長の臓器ですので、下のほうは血液の重みで肺胞がつぶれがちになること、さらにデスクワークなど前かがみになる姿勢をとると肺の上部も圧迫されてしまいます。その結果、30%ぐらいは使われていないのです。


そこで、お勧めしたいのが深呼吸ですが、ここでは胸式呼吸と腹式呼吸を交互に行う全肺式呼吸法をお教えしましょう。
腹式呼吸では肺の中心から下のほうの肺、胸式呼吸では肺の中心から上のほうの肺を広げてくれますから、腹式、胸式ふたつの呼吸を行うのが効果的なのです。
腹式呼吸は、
1背筋を伸ばして立ちます。へその下に両手を当て、おなかがへこむのを確かめながら息を吐き切ります。
2次に同じようにおへその下に手を当ててまま、おなかがふくらんでいくのを確かめながら鼻から息を吸い込んでいきます。このときにいっぺんに吸い込むのではなく、1、2、3と吸い込んで、一瞬息を止め、もう一度1、2、3と吸い込み、息を止め、さらにもう一度同じように思い切り吸い込みます。1、2、3段階が3回続くわけです。
3息を吐き出します。このときも口をすぼめ、できるだけ長く吐き出すように。目の前にろうそくがあってその火を消さないように、という感じです。
胸式呼吸は、
1背筋を伸ばして立ちます。少しずつ肩をすぼめるようにして息を吐き切ります。
2両手を大きく広げ、胸を張りながら、腹式呼吸と同じように鼻から吸い込みます。1、2、3で息を吸って一瞬止め、同じように1、2、3と息を吸い、また止めてもう一度。1、2、3をくり返して思い切り息を吸い込みます。
3口をすぼめて息をゆっくり吐きだします。今度はだんだん肩をすぼめていきます。
腹式呼吸、胸式呼吸を交互に5回ずつ、毎朝やってみましょう。


肺の機能が十分に働くようになり、気分も落ち着いてきます。
脳は酸素が十分にいきわたり、すっきりしてはずです。脳ははっきり、気分がリラックスで仕事に家事に向かいましょう。いいことがありますよ。