牛乳を飲む人は介護のお世話にならない

昔から、ナイトキャップといって、眠る前にお酒を飲む人がいます。それが習慣になり、寝酒を飲まないと眠れないという人もいるでしょう。
確かに、お酒を飲むとアルコールがGABAニューロンとよばれる神経を刺激します。GABAニューロンは、大脳の活動をしずめる働きを受け持っていますから、ここが刺激されると、大脳の活動がおさまって、眠くなるのです。寝つきが悪い人が、お酒を飲むと眠れるのはこのためです。
しかし、この寝酒による睡眠は、寝つきはよくなるのですが、夜中に途中で目が覚める中途覚醒になりやすいのです。
眠って3時間ほどたつと、深いノンレム睡眠に移行していきますが、この移行がうまくいかなくなり、目が覚めてしまうのです。ぐっすりということになります。
また、アルコールには利尿作用がありますから、トイレに行きたくなります。これも熟睡をさまたげます、
お酒以外に、寝つきをよくする方法をお教えしましょう。
それは牛乳です。
牛乳には、トリプトファンという成分が含まれています。トリプトファンは、肝臓で分解されエネルギー源になりますが、脳に運ばれると神経伝達物質セロトニンをつくります。
セロトニンは、精神を安定させる作用があります。さらに、セロトニン代謝されると、眠りを誘うメラトニンが合成され、よりよい睡眠が得られるのです。
アメリカでは、このトリプトファンが含まれた、精神安定、不眠解消を目的としたサプリメントがあるくらいです。ただし、サプリメントでのとりすぎは、肝臓に悪影響を与えることがあるので、注意が必要です。
牛乳のような食品から摂る分にはまったく問題はありません。トリプトファンは牛乳のほか、大豆や大豆製品、シラス干し、ゴマ、クルミなどに含まれています。
牛乳には、カルシウムが豊富です。カルシウムには、イライラやストレスの解消にも効果がありますから、眠れないという人には最適です。
温めて、ゆっくり飲むようにしましょう。牛乳を飲むとおなかをこわすという人には、温めて飲むとおなかへの負担が軽くなります。
カルシウムは、骨粗鬆症などの予防にもつながります。東京都老人総合研究所の調査では、牛乳を毎日飲んでいる人は、介護の危険度が低いという結果が出ています。
寝酒をやめて牛乳を飲む習慣をつけることをお勧めします。

わたしの本は、『民間療法のウソとホント』健康食品に効果はあるのか。
測るだけで大丈夫』もっとも簡単にできて効果が確実な健康法です。
わたしのフェイスブックは、公開中です。ツイッターを見ることができます。